長い冬を越えて、春がやってきました。
卒業・入学・就職・引越し…
肌に触れる空気はあたたかいのに、人肌が恋しい季節。
出会いと別れの季節。
それは春。
そんな暖かな陽気とちょっぴり切ない気持ちにぴったりなマンガを紹介します。
番外編で小説も1冊ご紹介。
ハチミツとクローバー/羽海野チカ
美術大学を舞台に、恋に才能に悩み泣き笑うキャンパスライフ。みんながみんな片思い。
”美術大学生”って聞くと、やりたいことが決まっていて楽しそうなイメージ。
そのイメージの通り、貧乏だけど愉快なキャンパスライフも描かれています。大学生ってバカだなー。
でもその奥深くの、自分の才能・将来について悩み苦しむ姿が魅力的なマンガです。
そして、みんな片思いの、一方通行な恋愛に共感の嵐です。
青い花/志村貴子
【ざっくりあらすじ】
鎌倉にある2つの女子高を舞台に、女の子同士の美しくほろ苦い恋模様が描かれている。
女の子同士の恋愛 ”百合” はファンタジー要素が抜け切れません。
しかし、このマンガはファンタジーのようなふんわりとした雰囲気がありつつ、同性を好きという心情がリアルに表現されています。
毎年行われる文化祭の演劇が節目として、物語が展開していくのが特徴的。
私の少年/高野ひと深
【ざっくりあらすじ】
30歳OL・聡子と12歳小学生・真修は、偶然出会った。家族でも恋人でもない、親子ほど年の離れた二人は心惹かれてゆく。その感情の名が何か分からぬまま。
絵が美しい。真修が美しい。このマンガで初めてショタの良さを知りました。
主人公2人にはやたらと困難が付きまといます。年の離れた知り合いは社会的に外聞が良くないから。やましいことは何もしていないんですが、周りの大人が許してくれない。世知辛い。2人の素直な感情が溢れる瞬間に魅入ってしまいます。
【番外編 小説】植物図鑑/有川浩
【ざっくりあらすじ】
家の前で倒れていたイケメンは料理がうまく、なぜか植物に詳しい。週末ごとに道草を「狩り」に出かけては料理をする同居生活が始まる。
人生で初めて読了後にもう一度読み返した小説です。
料理が美味しそうで心がほっこりする話ですが、突然の別れという苦味に舌が痺れます。
不器用すぎるだろ!
春になると「狩り」に出かけたくなること間違いなしです。
最後に
紹介文書きながら全部読み返してしまいました。
切ない恋心に向き合い、前に進もうとするキャラクターたちが最高です。
別れと出会いの季節・春に勇気がもらえる作品です。ぜひ読んでみてください。