相撲の写真撮影時に、フラッシュ発光部にオレンジ色のフィルターをかけているのは何故か

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どうもてらまいです。

 

ふと、相撲の試合をテレビで見ていると、土俵の近くにいるカメラマンが気になりました。

彼らのカメラのフラッシュ発光部分にオレンジ色のフィルターがかかっています。

 

 

なんのために???

 

 

 

今回は「相撲の写真撮影時にフラッシュ発光部にオレンジ色のフィルターをかけているのは何故か?」という疑問について調べてみました。

 

 

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結論からいうと、フラッシュの光と館内照明の色を同じにするためです。

 

 

 

 

 

 

 

 

館内は赤っぽい光、ストロボは白っぽい光

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テレビを見ているとわかりませんが、国技館館内照明は電球光照明です。

電球光照明は赤っぽい光になります。

 

 

対してカメラのストロボ光は白っぽい光です。

 

 

 

館内照明を「普通の照明」に感じさせるためにホワイトバランスを調整する

相撲をテレビや写真で見ていると「普通の白っぽい照明」に見えます。

それはカメラという機械を通して国技館の赤っぽい館内照明を「普通の白っぽい照明」に見えるよう調整しているからなのです。

 

赤っぽい光を白っぽい光にする方法が、ホワイトバランスの調整です。

 

ホワイトバランスの調整は簡単で、カメラのホワイトバランス(WB)を電球マークに変えるだけです。

 

 

 

白っぽい光が青っぽくなる

しかしカメラのホワイトバランスを電球マークにすると、今度はもともと白かったストロボ光が青っぽくなってしまいます

写真上で青っぽくなるのであって発光の色が青色になるのではありません。

 

そうすると、ストロボ光が当たった力士の肌の色が青白くなってしまいます

 

二種類の光の色が混在する不自然な写真になってしまうのです。

 

 

 

館内照明の色にストロボ光の色を合わせる

館内照明は赤っぽい光。ストロボは白っぽい光。

この二つを同じ色の光にするためにストロボにオレンジ色のフィルターを取り付けます

ストロボにオレンジ色のフィルターを取り付けることで、赤っぽいフラッシュ光を作り出すことができます。

 

これにより館内照明が赤っぽくても、白っぽい照明に見える写真を撮ることができるのです。

 

 

まとめ

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国技館の照明が電球光で「赤っぽい」

・カメラのフラッシュは「白っぽい」

・「赤っぽい照明」を白の照明っぽく撮るためにホワイトバランスを電球マークにする

・ホワイトバランスを電球マークにするともともと白いフラッシュの光が青っぽく変化してしまう

・ カメラのフラッシュの色を電球光に近づけるためにオレンジ色のフィルターを発光部に取り付ける

 

 

つまり

相撲の写真撮影時にフラッシュ発光部にオレンジ色のフィルターをかけているのは、

館内照明の色にストロボの色を合わせるためなのです。

 

 

 

 

 

相撲と照明の裏話

本題とはズレますが、相撲と照明に関する興味深い話。

相撲は格付けによって照明の明るさが変化します。

下の位であれば照明がとても暗く、段が上がるごとに明るくなっていきます。

 

テレビや写真では明るさが調整されているので分かりません。

 

照明にも格付けがある厳しい世界を生で見てみたいですね。